ショップリード文

このフリーページが全部吹っ飛んでしまいました。
それまでは、夏に汗をかいた時チョコッとビールを飲むくらいでした。
それまでは、日本酒を「美味い」と思うた事なんか一度もありませんでした。

日本酒はホテルに納めるもの配達する物であって決して飲むものでは無いと
考えておりました。なぜなら、クソマズイから(下種な言葉ですみません)

・・・その時までは

そんなわたしの日本酒に対する印象を一変させた酒それが
福井県大野市の「花垣 山廃純米 米しずく」です。
今は「花垣 山廃純米60」と銘柄を替えた自然な旨味を感じる酒です。

この酒をある方から「ぬる燗で飲んでみなさい」と言われ半信半疑で
お燗してやったところ「日本酒っちゃ、こんなんうんめえもんなんらかやぁ
(日本酒って、こんなにもおいしいものなのか)」となった訳です。
コレがまさに「目から鱗が落ちる」という状態だったんだといえます。

それまでは純米酒を燗する事なんか聞いた事がありませんでした。
今思えばですが、あの頃は純米酒クラス以上は冷やで飲め、普通酒や安酒は
燗して飲めという根拠のない通説を鵜呑みにしておりました。
というより日本酒は不味いもんだと決めつけておった訳です。
だって、アレは罰ゲーム専用のアイテムでしたから。
皆さんも思い当たるフシがあると思います。50代以上の方々は。

その時の方が信じられる方だったから、先入観を持たずにお燗して
飲んだんだと思います。

でもこの一件が無かった、日本酒・地酒の道にのめり込む事は
無かったかもしれません。もしかしたら。
本当に有難い、貴重な出会いだったといえます。
そしてその場所が佐渡の逸見酒造さんです。

今から30年以上前1990年代の半ば頃の話です。
「日本酒を販売しとるんだから、日本酒ができるところを実際に
確かめ、体験しておく必要があるだろう」となった訳です。
じゃあ、どこの蔵で研修させてもらおうかとなり、私の性格上
真稜の逸見酒造しかありえなかった訳です。

毎日、通ううちに蔵人さん杜氏さんともうち解けていきました。
するとある時杜氏さんから「毎年今の時期にここ(逸見酒造)へ
アドバイスをしに来る人がおって、伊藤(わたし)さんに会いたがっとるんだ」と
言うのです。
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つづく